才能と遺伝について、音楽は関係があるのでしょうか。持って生まれたものというのがもちろん遺伝のことを指していますが、音楽家全員が絶対にそれを持っていると言えるのでしょうか?音楽の才能は遺伝子で決まってる?と思っている人はとても多いはず。しかしそれは意外と誤っていたりもするのです。
遺伝は関係あるのか?
スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究調査では、人間の音楽の才能については遺伝子がほぼ決定的な役割を負っていて、音楽に向いた遺伝子が備わっていない場合には2万時間に及ぶ練習もなんの意味もなさないと結論付けられています。つまり研究の成果だけ見れば音楽は才能で決まるということになってしまいます。しかし実際はどうなのでしょうか。
両親が音楽の職業とは関係ないアーティスト
実は上記の研究とは遺伝は全く関係ないことが分かっています。それはアーティストの両親などは音楽の職業とは全く関係ない仕事をしているケースが多々あるからです。私が思う、才能や能力があるアーティストの一覧を紹介します。読んで行ってわかりますが音楽的な素養は遺伝とは関係ありません。科学では答えがなくそれぞれ解明されて明らかになっているわけではないのです。最後は自身の要因に影響します。
Katy Perry
アメリカの人気歌手であるケイティペリーは実は音楽一家ではありません。両親はペンテコステ派の牧師であり、プロの歌手でも、演奏家でも、そしてプロデューサーでもなかったのです。本人は子供の頃はサンタバーバラのレクリエーションホールでダンスを学び、プロのダンサーに指導を受けていましたが、音楽をやり始めたのは15歳からでした。
Bob Marley
ジャマイカのシンガーソングライターで、レゲエの先駆者として知られています。父親はイギリス海軍大尉であり、母親も音楽とは関係のない人物です。最初は溶接工の仕事に就いており、普通の従業員でしたが、ケガを負ったことをきっかけに、夢であったミュージシャンを目指す決意を固めて、音楽家になったのです。
Michael Jackson
アメリカインディアナ州のアフリカ系アメリカ人です。父親はクレーン操縦士、母親はデパートのパート従業員でした。音楽とは無関係の家庭に生まれました。そのため、全く家庭の環境とは違う音楽の世界へ滑り込んだのです。
音楽の才能の真相
研究では音楽の才能は遺伝が90%という結果が出ましたが、上記の通りで、音楽で成功している人たち皆が、親族に音楽家がいたわけではありません。むしろ全く関係のない人たちのほうが割合としては多いかもしれません。
遺伝は努力には勝てない
才能という言葉は非常に広義。何でもかんでも才能という言葉に置き換えられてしまいます。しかしもともとのセンスがあったとしても、それを磨く機会がなければ実践では使えません。継続できる情熱とは遺伝的才能と同じ意味です。努力している人だけが成功することができます。
才能があるかどうかではない
結局のところ、才能があるかどうかは重要ではありません。音楽に対する情熱のある人が毎日音楽をやっており、その結果毎日修練することになり、熟練者となり、プロになれるのです。特別な才能がなくても音楽で成功している人はたくさんいるし、上達している人はたくさんいます。
コメント