ユーフォニアムは金管楽器の中で一番歴史が浅い楽器です。明確な起源はわかりませんが、アドルフ・サックスが開発したと言われています。ユーフォニアムの音色はトロンボーンとよく似ていますが、トロンボーンよりも温かみのある音色です。ユーフォニアムは主に吹奏楽で演奏されることで有名な楽器ですが、オーケストラでも使われることがあります。どんな楽器とも相性がよいため、合奏でも使われることがあります。
場所
ヨーロッパでこの楽器は生まれました。オーボエ、クラリネット、トランペットなど管楽器と並ぶ新しいマウスピースの楽器です。楽譜の曲の練習において吹奏楽部で使われますので魅力があります。ピアノなどとともに伴奏で活躍することがあります。このパートはなかなか講師が多くなく、学生が初めて教室に通うにはハードルが高いです。アニメやゲームなどで大きく使われることがあります。
1. 起源
- ユーフォニアムは19世紀中頃にドイツで発明された金管楽器です。
- 名前はギリシャ語の euphonos(「良い響きの音」)に由来し、温かく柔らかい音色を意味しています。
- サクソルン(Saxhorn)系統の楽器の発展形として誕生しました。
- 初期には「Euphonion(ユーフォニオン)」や「Sommerophone(ゾンメロフォン)」と呼ばれるモデルも存在しました。
2. 歴史的発展
1840年代:誕生期
- ドイツの フェルディナント・ゾンマー(Ferdinand Sommer) が設計。
- 1844年にはウィーンの フランツ・ボック(Franz Bock) とフェルディナント・ヘルが「ユーフォニアム」を製作。
- 当初は主に軍楽隊やブラスバンド向けに使用されました。
19世紀後半:普及期
- イギリスで ブージー社が「コンペンセイティング・システム(音程補正機構)」を導入したモデルを発表。
- これにより低音域の音程が安定し、現在のブラスバンド標準のユーフォニアムが確立。
20世紀:現代ユーフォニアムの確立
- 吹奏楽、ブラスバンド、オーケストラなどで使用されるようになり、ソロ曲のレパートリーも増加。
- 二重ベル(ダブルベル)ユーフォニアムなど、音色や演奏表現を拡張するモデルも登場。
- 作曲家による協奏曲や現代音楽作品が作られ、ソロ楽器としての地位も確立。
3. 特徴
- 円錐管構造により、柔らかく豊かな音色を持つ。
- B♭管が主流で、低音から中高音まで幅広く演奏可能。
- 吹奏楽・ブラスバンドで重要な中低音パートを担当。
特徴と構造、サイズ
ユーフォニアム(Euphonium)の特徴・構造・サイズについて整理します。
1. 特徴
- 金管楽器の一種:トロンボーンよりも円錐管が長く、柔らかく豊かな音色を持つ。
- 音域の広さ:低音から中高音まで幅広く、吹奏楽やブラスバンドの中低音パートを担当。
- 表現力が豊か:クレッシェンドやデクレッシェンド、ビブラートなど幅広い音楽表現が可能。
- 用途:吹奏楽、ブラスバンド、オーケストラ、ソロ演奏など多用途。
- 音色の特徴:柔らかく温かい音色で、テナー・バリトンの中間的な響きを持つ。
2. 構造
ユーフォニアムは円錐管構造で、ピストンまたはロータリーバルブを備えるのが基本です。
- 管体(ボディ)
- 円錐管(先端に向かって徐々に広がる管)で、音が豊かに共鳴する。
- B♭管が一般的で、C管のモデルもある。
- バルブ(弁)
- 3〜4ピストンバルブが主流。
- 低音域を補正するための コンペンセイティング・システム付きモデルもある。
- バルブ操作で音程を変え、全音階・半音階を演奏可能。
- ベル(ラッパ部)
- 音の出口となる大きなベル。
- 一般的にはシングルベル、二重ベル(Double Bell)モデルもあり、音色を切り替え可能。
- マウスピース
- 小さめのカップ型マウスピースで唇を振動させて音を出す。
- 音色や演奏のしやすさに大きく影響。
3. サイズ・重量
| 項目 | 標準値・目安 |
|---|---|
| 管の長さ | 約2.5〜3.0 m(管を巻き曲げた状態で手に持つ) |
| ベル径 | 約25〜30 cm |
| 重量 | 約5〜6 kg(モデルによって軽量化された学生向けもあり) |
| 音域 | 約E2(低)〜B♭4(高)標準範囲、上級者はさらに上まで可能 |
| バルブ数 | 3〜4ピストン(4つ目は低音補正用) |
サイズや重量はメーカーやモデルによって異なり、学生用モデルは軽量化されていることが多いです。
種類についてバリエーション
ユーフォニアム(Euphonium)の種類・バリエーションについて整理します。
1. バルブ構造による種類
| 種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 3ピストン型(3-Valve) | 基本的なユーフォニアム。シンプルで初心者向き。 | 吹奏楽・学生向け |
| 4ピストン型(4-Valve) | 4つ目のバルブで低音域の音程補正が可能。音程が正確で演奏しやすい。 | プロ・吹奏楽・ブラスバンド |
| コンペンセイティング型(Compensating System) | 低音域で音程が安定する音程補正機構付き。 | プロ仕様、吹奏楽・ブラスバンド |
4ピストンやコンペンセイティング型は、低音域をより正確に演奏できるため、中・上級者やプロ向きです。
2. ベルの形状による種類
| 種類 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| シングルベル(Single Bell) | 標準的なモデル。温かい音色。 | 吹奏楽、ブラスバンド、オーケストラ |
| ダブルベル(Double Bell) | メインベルとセカンダリーベルを切り替えて音色を変えられる。 | 表現の幅を広げたいプロや特殊演奏 |
3. 調性・音域によるバリエーション
- B♭管:最も一般的。音色が豊かで扱いやすい。
- C管:オーケストラ向けで、中高音域の演奏に適する。
- E♭管・F管:主に海外やプロフェッショナル向けの特殊用途。
4. 用途・モデル別
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 学生用 / 入門モデル | 軽量化されており、3ピストン・シングルベルが中心。価格が手頃で初心者に適している。 |
| 中級モデル | 4ピストン・シングルベル。吹奏楽やブラスバンドでの使用に適する。 |
| 上級 / プロモデル | 4ピストン・コンペンセイティング型・シングル/ダブルベル。音色や音程の安定性が高く、表現力が豊か。 |
| 特殊モデル | ダブルベル・回転バルブ型・C管など。特殊な演奏やプロ向け。 |

ユーフォニアムの種類
ユーフォニアムの製品はテナーやアルト、バリトンなどタイプやスタイルも多数あり。用品により採用されているシステムは異なります。カスタムに対応しておりコンテンツはお客様の希望に応じています。フルートやチューバ、ピッコロ、ファゴット、トロンボーンと並ぶ管楽器です。
Upright bell
体の前で構えるタイプで、ベルが上方に向いているタイプです。ピストンをしながら奏者は響きを調整して弾いていきます。
Front bell
太くベルが前方に曲がっているタイプです。専門の吹奏の世界では重宝されます。
Double Bell Euphonium
2つ以上の楽器の役割を1つにまとめたユーフォニアムです。
Marching Euphonium
マーチングやパレードで使用されるベルが正面を向いているユーフォニアムです。
奏法、難易度
ユーフォニアム(Euphonium)の奏法と難易度について整理します。
1. 基本的な奏法
(1) アンブシュア(口の形)
- 唇を振動させて音を出す金管楽器特有の奏法。
- 円錐管構造のため、比較的息を柔らかく入れられるが、音の安定には唇の形と力の加減が重要。
- 強く吹く → 大きな音、弱く吹く → 柔らかい音。
(2) 呼吸法
- 深い呼吸と腹筋を使ったブレスコントロールが必要。
- 長いフレーズや低音域の安定した音を出すには呼吸の使い方が鍵。
(3) バルブ操作
- 3〜4ピストンバルブを指で押して音程を変える。
- コンペンセイティング型では低音の音程補正もバルブで操作。
- ピアノ伴奏やブラスバンドで正確な音程を維持する技術が求められる。
(4) 高度な奏法
- ビブラート:唇や息の強弱で音に揺れをつける。
- スラー:滑らかに音を繋ぐ奏法。
- クレッシェンド/デクレッシェンド:音量を段階的に変化させる表現力。
- 高音域・低音域の制御:音域が広いため、上下の音域を均等に美しく響かせる練習が必要。
2. 難易度の目安
| レベル | 特徴 | 練習ポイント |
|---|---|---|
| 初級 | 音を出す・基本音階 | アンブシュアの形を覚える、3ピストンで簡単な音階練習 |
| 中級 | 音階・表現力 | 4ピストンの低音補正、ビブラート、スラーの練習 |
| 上級 | 音色・高度奏法 | クレッシェンド、長いフレーズ、高音・低音のコントロール |
| プロ | 即興演奏・ソロ | 幅広い音域の正確な演奏、表現力豊かなソロや合奏対応 |
有名な奏者
ユーフォニアム(Euphonium)の有名な奏者について整理します。
1. 世界的に有名な奏者
(1) Steven Mead(スティーブン・ミード)
- イギリス出身。現代ユーフォニアム奏者の第一人者。
- ソロ演奏、吹奏楽作品、録音活動も多数。
- 多くのユーフォニアム用教材や曲集を監修。
- ユーフォニアムの表現力と可能性を世界に広めた功績が大きい。
(2) David Childs(デイヴィッド・チャイルズ)
- イギリスのロイヤル・ノーザン音楽院出身。
- ソロ、室内楽、吹奏楽で活躍。
- ユーフォニアムのレパートリー拡張に貢献。
(3) Brian Bowman(ブライアン・ボウマン)
- アメリカ出身。ユーフォニアムソロ演奏で世界的に有名。
- アメリカのブラスバンドや大学吹奏楽に影響を与えた教育者でもある。
2. 日本の有名奏者
(1) 木下淳(きのした じゅん)
- 吹奏楽コンクールやプロ吹奏楽団で活躍。
- 教育者としても学生や若手奏者の指導に定評がある。
(2) 横山佳伸(よこやま よしのぶ)
- ソロ演奏や吹奏楽での演奏活動が豊富。
- ユーフォニアムの国内普及や演奏指導に力を入れる。

新品と中古の製品ラインナップと価格相場
「ユーフォニアム」(Euphonium)の 新品・中古の製品ラインナップと価格相場 を日本国内の情報をもとに整理します。楽器選びの参考にどうぞ。
✅ 新品モデルの代表例
以下は新品で購入できる代表モデルです(価格は時点・店舗によって変動あり)。
それぞれの簡単な解説:
- YAMAHA YEP‑621S:日本国内メーカーYAMAHAのプロ/セミプロモデル。価格例で 約 ¥430,650。
- YAMAHA YEP‑321S:YAMAHAの中級学生〜部活向けモデル。価格例で 約 ¥321,750。
- J.Michael EU‑1500:外国ブランド中級モデル。価格例で 約 ¥146,000。
- PLAYTECH PTEP‑100GD (プラスチック):入門用として軽量・プラスチック仕様。価格例で 約 ¥51,800。
- Kaerntner KEU‑120:初心者〜エントリーブランドのモデル。価格例で 約 ¥88,000。
- Soleil SEU‑3/SV:学生〜中級向けブランドモデル。価格例で 約 ¥74,300。
- J.Michael EU‑1700S:こちらも外国ブランドの上位中級モデル。価格例で 約 ¥159,500。
- YAMAHA YEP‑201:日本ブランドの入門/廉価モデル。価格例で 約 ¥227,700。
新品価格の相場観
- 初心者用・エントリーモデル(プラスチック/廉価仕様) → 約 ¥50,000〜100,000 程度。
- 中級モデル(学生〜吹奏楽部向け) → 約 ¥150,000〜350,000 程度。
- プロ・上級モデル(4ピストン/コンペンシステム付き/高級ブランド) → 約 ¥400,000〜700,000以上。
- 高級ブランド・希少仕様だとさらに価格は上がる可能性。
⚠️ 中古・セカンドハンドの価格相場
中古市場の実例を見てみると:
- 日本の中古管楽器専門店例で、中古ユーフォニアムの掲載価格が ¥130,000〜¥770,000 の幅で存在。
- オークションサイトでは、ジャンク品・入門機種などが ¥18,000〜¥30,000 程度で出品されている例も。
- 廉価ブランド新品に近い中古品であれば、数十万円以下でも手に入る可能性あり。
中古購入時のポイント
- バルブ・ベル・管体の状態(へこみ・修理歴)を確認。
- 音出しできるか、音程が安定しているかを試奏可能なら確認。
- 付属品(ケース・マウスピース)の有無。
- メンテナンス歴・修理歴の有無。
- 希少ブランド・上級仕様の場合、価格変動や輸入品の為替影響もあり。
これから楽器を買いたいなら
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