世界でメランコリックなゴシックメタルというジャンルやバンドを知っている人はそれほど多くないかもしれませんのでガイド紹介します。ゴシックメタルはヘヴィメタルのサブジャンルに当たりますが、そもそもメタルとかロックにはサブジャンルが多すぎて頭の中ですべてを理解している人は少ないです。音楽性の定義は曖昧で多岐に渡るため、非常に表現が難しいジャンルでもあります。
ゴシックメタルとは?
ゴシックメタルとはゴシックロックの暗い雰囲気とヘヴィメタルを組み合わせた混成ジャンルと言われており、ヘヴィメタルのサブジャンルです。ゴシックメタルの音楽は多様でこれと言った絶対的定義はありません。オーケストラのテイストを多く混ぜたバンドもあったり、よりメタル寄りのバンドも多数あります。歌詞は概してダークで暗いものを連想させるものが多いです。このジャンルはイギリスや北欧圏で非常に流行しており多数のバンドが生まれているのです。ヨーロッパではかなり流行しているジャンルではあるものの、アメリカでは全く受け付けていないという面白い現象が起こっている音楽でもあります。
歴史
ゴシックメタルの発祥は恐らくイングランドで1990年代に生まれました。1990年代初頭にParadise Lost,、My Dying Bride、 Anathemaの3つのバンドが登場し、レコードレーベルと契約し、露出が多くなったことから、このジャンルの存在が知られるようになりました。その後はオーケストラのテイストを多く混ぜたバンドが登場するようになり、シンフォニックメタルというジャンルも1990年代後半に登場しました。2000年代初頭になると、このジャンルはヨーロッパメタルバンドの主流になり、北欧では特に発展しました。ノルウェー、フィンランドでは音楽チャートの上位にもよく登場するようになりました。
アメリカ
しかしその一方で、なぜかアメリカでは全く受け付けないジャンルでした。Evanescenceというバンドが2000年代初頭に流行しましたが、散発的でそれよりも、ヒップホップやラップの勢いがすさまじく、これらロック系ジャンルは2000年代以降急速に衰退していきました。しかもEvanescence自体がそもそもゴシックメタルかどうかに対して疑問符を投げかける人も多く、そもそもアメリカではゴシックメタル自体が受け入れられなかったという声も多くあります。
衰退
ヨーロッパで大きく知られるようになったゴシックメタルですが、世界的なトレンドはやはりヒップホップやラップです。ロック自体が全体的にこれらのジャンルに押されるようになり、全体的にヒットチャートにもロック系は2010年代以降姿を見せなくなりました。ヨーロッパではEDMも誕生したことで、ハウスやテクノ系のサブジャンルも多数出てきており、多くのアーティストはロックやメタル系ジャンルを志望しないようになってきている現実があります。今後も恐らくロック系のジャンルは厳しい状態が続くのではないかという声が多く聞こえてきます。
有名アーティスト
サウンドは耽美なシーンが多く女性がヴォーカルでブラックメタルの要素や影響もあります。ゴシックの曲はシンフォニックなスタイルとメランコリックなデスメタルが混ざっておりアルバムが多数出ています。スウェーデンやフィンランドなど北欧で栄えるオーケストレーション音楽の成功したメンバーを紹介します。現在は一般でも知られており、過激なヘヴィスタイルとメロディが取り入れられています。まさにmusic of the musicと言えるもので元からかっこいいものが多いのでおすすめ。
Within Temptation
1996年に結成されたオランダのゴシックメタルバンドです。しかしこのバンドはどちらかというとシンフォニックメタルと言われており、オーケストラのテイストを多く混ぜたバンドです。そのため、オーケストラファンからも支持されています。
Lacuna Coil
イタリアのゴシックメタルバンドです。1994年にミラノで結成され、ヨーロッパのゴシックメタルジャンルではとても有名なアーティストです。2000年代の初頭ではイタリアで最も売れたロックアーティストとなりました。
Evanescence
アメリカのゴシックメタルバンドです。2000年代初頭に有名になったバンドですが、純粋なゴシックメタルかどうかに疑問もあります。このバンドはオルタナティブメタルに分類されると主張する人も多くいます。
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