【音楽ジャンル】ジャズはなぜ衰退したのか歴史と理由

ジャズ音楽は絶滅危惧種であるとよく言われています。それもそのはず、ジャズは2000年代に入って、ヒットチャートに全く出てきません。ジャズは19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカで大流行した音楽ジャンルの一つです。ヨーロッパではイギリス、フランス、ドイツ、北欧などでもジャズが発展、ラテンアメリカでも流行しましたが、それも今や昔の話になってしまいました。なぜこうなってしまったのでしょうか。

ジャズの歴史
ジャズの衰退
ジャズが活躍する場所
1. 関連

ジャズの歴史

ジャズは西洋音楽とアフリカ音楽の組み合わせで生まれた音楽とされています。ルーツは西アフリカで、この地域からアメリカへ移住した移民たちが西洋音楽とかけあわせた音楽を作りました。それにより19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカでこのジャンルは大流行し、1920年代にはラジオの流通と普及により、ジャズはさらに知られることになりました。ヨーロッパではイギリス、フランス、ドイツ、北欧などでもジャズが発展。ラテンアメリカやアフリカなどでもジャズは流行しています。1950年代になると、ジャズはエレクトリックギターやエレクトリックピアノなどを混ぜた音楽もとても流行りました。しかし1990年代を最後にジャズは他のジャンルに負けるようになり衰退するようになってしまったのです。1990年代後半に入ると売り上げは急速に落ちてしまい、ジャズの要素が入った音楽もありますが、それはベースがヒップホップやラップになっており、ジャズはおまけで、楽曲に対する味付けとしての意味合いが強いです。

Jazz Music

ジャズの衰退

ジャズは1960年代から大衆から人気を失い始めていきました。そして今ではポップスやラップなどに人気を奪われてしまっています。ではジャズはなぜ衰退してしまったのでしょうか。大きなトップのジャンルの一つでアルバムも多く出ており、感じが良い音楽が多いです。イベントでもピアニストがフリージャズなど多く演奏されますが、なぜ衰退したのでしょうか？影響や状況を一覧で調べました。こんな問題が一番最初に挙げられ、事実は厳しい状況です。

ロックの台頭

これは音楽業界自体の宿命と言えるでしょう。音楽業界は常に革新的な音楽を求めており、古いジャンルは淘汰されてしまう運命にあります。世界の音楽市場は1960年代あたりから、ロックというジャンルが台頭しました。ボブ・ディラン、ビートルズ、モータウンなどの超人気バンドが生まれることになり、世界的にバンドブームが起こるのです。これによってジャズは多数のリスナーを奪っていきました。また、それ以外にもポップス音楽も台頭することになり、ジャズはマイナー化していきました。

ミュージシャンがジャズを捨てた？

ロックやポップスの台頭によってジャズミュージシャンは苦しむようになりました。そこで当時のミュージシャンが取った行動は従来のジャズを捨てて、新しい音楽との融合を目指したのです。1900年代後半になると、電子楽器との組み合わせによるジャズや、2000年代になると、ヒップホップやラップと組み合わせたジャズなどが登場したのです。商業音楽の世界の変化によりミュージシャンの活動スタイルも時代に合わせるしかなくなってしまったのです。しかしこれによってジャズの不人気を加速させました。

ミュージシャンの減少

ジャズが相対的にマイナー化していくことにより、ジャズというジャンルを志す人が激減しました。そもそも演奏する人も少なくなれば、聴く人も減ります。ジャズミュージャンは常に向上心をもって挑戦する人が多いものの、商業的な需要がなければ生きていくことは限りなく困難になります。徐々にジャズの聴く機会も減り、新興ジャンルばかりが目立つようになることで、存在も忘れられるようになってしまったのです。

ジャズが活躍する場所

ここまでジャズのマイナスイメージが強い記事になってしまっていますが、現代になってもジャズの勢いが一切衰えていない場所が一つだけあるのです。それはカフェです。カフェミュージックにジャズは必ず必要と言えるもの。ジャズはアンビエントやヒーリングと同様に、人の心を癒したり、和らげたりすることができるのです。カフェでジャズを聴く機会はとても多いはずです。聴くジャンルとしてのジャズは確かに衰退していますが、癒しの効果や安らぎを与える効果があることから、これらのカフェミュージックの世界では生き残ると言われています。